6月4日現在、また新たに応募してくれた方がいて、応募定員まで
あと2名となった。
当初は可能性が低いと思っていた女性応募者が複数名になったことで、
本番は男女ダブルキャストになる公算が高くなってきた。
これは主宰者側としては大変ありがたいことなのだ。
今回、主宰者として最も避けなければならないのは公演中止という事態。
少人数による公演ほどそのリスクが高まるのは間違いないので、その
可能性を少しでも軽減するために、最初から男女ダブルキャストにする
ことを念頭に入れておいたのだ。
仮にキャストが完全にひとりの場合、本番前、または本番中に何らかの
アクシデントやトラブルがあった場合、代役を立てることもできず、
その時点で公演中止は避けられない。
もし公演中止となった場合、どうして非常時の対策を講じておかなかった
のかという責任はすべて主宰者にある。
ただ、この男女ダブルキャストのメリットはリスクヘッジだけにとどまらない。
演者と演出、1対1の関係だけですべてを決定してしまう近視眼的状況に陥る
可能性をなるべく排除したかったのだ。
脱兎には、まだ演出助手もいない。
稽古場には常に第三者的な目線が必要で、それによって色々な確認をしやすくする
という意味でも、3人目の存在が重要なのだ。
また、両者が互いに刺激し合い、互いを客観視しながら高め合っていくような
関係性をつくることができれば理想的でもある。
結果として、男女どちらのヴァージョンも見たいというお客さんがあらわれて
くれたら、これ以上ない好循環が生まれるわけで、主宰者としては当然それを
目指したいと思っている。
Wキャストの悲劇じゃなくてよかった。