宮沢賢治も自費出版だった話を前回書いたけど、全世界で
シリーズ累計1億5000万部のベストセラー、さらに
2018年5月に実写映画が公開される「ピーターラビット」
も最初は出版社に断られて、自費出版で世に出たもの。
夏目漱石の「こころ」が自費出版?
青山ライフ出版のサイトで、こんなエピソードが紹介されて
いた。
当時、新聞に連載されていた「こころ」に感銘を受けた小さな
古書店の創業者が、漱石に自費出版を持ちかけ、それがベストセラ
ーになったことがきっかけでその古書店は成長し、現在の岩波書店
になったとか。
(ほんとかよという方は、こちらから)
ふつうの出版は、全然ふつうじゃない。
自費出版というと、なんとなく暗い、マイナーなイメージがある
と思うけども、自分からすると、費用を負担すればだれでも本を
出すことができる自費出版のほうが出版の方法としてメジャーな
はずで、限られたひとたちの本を出版社がタダで出してくれる、
いわゆる「ふつうの出版」のほうが、ほとんどのひとにとって無縁
でマイナーな出版な気がしてしょうがない。
そもそも本なんて、だれでも書けるし、だれでも出せるし、
だれでも出すべきものじゃないだろうか。
自分の本を出すために働く。
そんな労働のサイクルだったら、うらやましい。
たしかに、1冊出すのに中古の軽自動車くらいの費用がかかった
としても、かけがえのない自分の本なら、何十万出しても買いたい
くらいだと思う。
居酒屋で愚痴を言い合うより、自分で出した本の自慢合戦をしてい
るほうが見た目がいいのはもちろん、いろんなことを聞いてみたく
なるし、名刺交換より確実に面白そうだ。
その人の生きた証を見せつけているわけだから。
自分の本のページは、自分の皮膚。
だから、だれかにページをめくられているのを想像するだけで、
ぞわぞわするし、自分でめくってもそう。
これが、自分で費用を出してる皮膚感覚だろうと思う。
とにかく、自分で書いて出す、というエネルギーが、何かを
変えるきっかけになるんじゃないか。
(こんな面倒なことを、わざわざやる馬鹿力が)
たとえば、自分で描いた絵本を自費出版して子供に読み聞かせる
とか、自分で出した小説を自ら映像化して、ユーチューブで公開
してみたりとか。
自分もそんなふうに、自費出版本を自ら舞台化することで何かを
変えていくひとつのパターンを体現してみたいと思っているので、
その行方を、ぜひとも最後まで見届けてみてほしい。
ところで、今回書こうと思っていた、自費出版の手順と
自分の本の内容については、次回以降になってしまった
のでした・・・