もうだいぶ前の話だけど、東京芸術劇場で市村正親さんのひとり芝居、
「市村座」を見たことがある。
立って落語を演じる立体落語や歌あり、芝居ありでそのひとつひとつの
演目も素晴らしかったが、演目以外で妙に印象にのこっているのは、
開演してから市村さんの第一声、「こんにちは。きゃりーぱみゅぱみゅです」
だった。
それから少しして、またしても東京芸術劇場で今度は美輪明宏さんの
「ロマンティック音楽会」を見に行った。
歌の合間に必ずトークがあって、それがまた為になる話で面白いし、
なんといっても「ヨイトマケの唄」を生で聴けたことに感動してしまった。
それと、歌やトーク以外でひとつだけ妙に印象にのこっているのは、
開演してから美輪さんの第一声、「こんにちは。きゃりーぱみゅぱみゅです」
だった。
これは、ただの偶然なのか?
確かに同じ東京芸術劇場で、「市村座」が8月、「ロマンティック音楽会」が
9月というタイミングを考えると、美輪さんが「市村座」を見ていたのかも
しれない。
でも、これは偶然であってほしいなー。
そのほうが話としては断然おもしろい。
いずれにしても、この事実は「市村座」と「ロマンティック音楽会」を
両方見た人しか知らないのかと思うと、ちょっと得した気分ではある。
それと、市村さんも美輪さんも出てきていきなり「きゃりーぱみゅぱみゅ」という
難読単語をすらすらっと言える滑舌に一流を見た気がした。
あっしなんて3回もライヴに行ってるのに、「きゃりーぱみゅぱみゅ」をちゃんと
言えたことなど一度もない。
一流とは、出てきていきなり、「こんにちは。きゃりーぱみゅぱみゅです」と
ハッキリ言える人のことだったのか。
一流の道は遠く、そして険しい・・・
美輪さんの帯文もらえるアイドルなんていねぇし。
東京ニュース通信社 (2017-01-21)
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