いばらの道は、バラ色か?
「おおかみ男のフローチャート」の中でも繰り返し出てくる言葉。
これが人生のテーマなので、この先ずっと言いつづけると思う。
どこを行っても結局、いばらの道だ。
選択の余地なんてない。
あるのは、ただのいばらの道か、バラ色のいばらの道か。
どうせなら、バラ色のいばらの道を行きたいものだ。
難しいのは、最初からバラ色のいばらの道というものが用意されている
わけじゃないことだ。
あくまでも、ただのいばらの道を無理やりバラ色にしなければならない。
それは簡単といえば簡単でもある。
ただ、いばらの道でひたすらのたうち回っていれば自分の血でみるみる
バラ色に染まっていくだろう。
憎いことに、血というのは最初からバラ色になっている。
この痛みが、バラ色の人生の正体だ。
ほとんどの人はバラ色の人生なんて自分とはまったく縁がないものだと
思っているだろうが、これでだいぶ身近になってきたんじゃないだろうか。
今までバラ色の人生というと、なんとなく金持ちの成功者をイメージ
していたと思う。
でも、本当はバラ色の人生に成功なんて必要ないのだ。
なぜか成功の階段をスルスル昇っていくだけでは、人生はバラ色に
ならないように出来ているらしい。
そう考えると、いま現在、バラ色の人生を歩んでいる人の人口比率は
格段に上がるはずだ。
血があらかじめバラ色になっているのと同じくらいに心憎い人生の神秘を
感じながら、心も体もベルサイユもバラバラでいいじゃないかと思いたい。
バラバラのピースをかき集めて、薔薇薔薇にする。
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